宇宙

知識マネジメント

知識とは

データとは,「記録された事実」であり,組織では通常取引に関する構造的な記録を指します。
情報は,「受け手に伝えるべくデザインされたメッセージ」というのがコミュニケーション理論での理解です。
これらに対して知識の定義は困難です。ここでは,「判断,経験,ルールによって体系化された情報」と定義しておきます。すなわち,情報にルール(判断基準)が付加されたものとして知識を考えます。

知識マネジメントとは

かつてコンピュータは,「データ処理(Date Processing)」と呼ばれていました。現在では,それは「情報システム」と呼ばれています。将来コンピュータシステムはは「知識システム」と呼ばれるようになるのでしょうか?
知識マネジメントには,しばしば情報システムが登場します。その理由は,知識マネジメントが対象としている知識は,組織の知識であり,組織知識を共有化するしくみとして,情報システムが利用されるに違いないと考えられているからです。
「知識」は,企業の優位性を生み出す最も重要な経営資源といわれ,創造性を持つ従業員が動かしていく組織を創るのが知識マネジメントの目的です。
個人の知識を,組織の知識に変換し,企業価値を高めるために利用する方法の知識体系が知識マネジメントです。

知識のマッピング

企業にとって最も重要な知識は,通常は技術の知識や顧客の知識ですが,これらの知識のうち,現在持っている知識,必要だが足りない知識の分析が必要なケースがあります。組織における知識の棚卸のためには,一般的には「知識マッピング」という手法が使われます。
さらに知識には,「暗黙知」と「形式知」をはじめとするいくつかの分類軸があります。このような知識のタイプは,知識マネジメントのしくみのデザインに関係してきます。たとえば,長期的に使える製造技法のような知識はデータベース化した方がよいし,新しいアイデアなどは皆で検討できるようにWeb上にあって,いろいろな意見が付け加えられた方がよい等です。知識には特定のタイプがあり,その捕捉,集積方法が異なる可能性があります。
知識マッピングは,組織にとって必要な知識,要らない知識についての合意を形成し,将来,情報技術インフラと知識を関連付けたり,創造のプロセスと組織内の知識を結びつけるために応用されます。

知識マネジメントプロセス

知識は「生成」,「表現」,「移転と利用」,「内在化」といった時系列的なプロセスによってマネジメントされます。
生成
「生成」は,「知」の個人による創造を意味します。実際には創造というより,他社のやり方を導入すること,新しい理論を導入することを含んでおり,ひとつの企業の個人がすべての「知」を創造するわけではありません。個人の知的活動は何らかの知を生みますが,多くは個人やグループ内の知識にとどまっています。
表現
個人あるいはグループの「知」は,組織の「知」となるために「表現」され,組織に共有化される状態になっていなければなりません。知識マネジメントのテーマは「組織の知」であって「個人の知」ではないのです。ここでは,教育,ネットワーク,情報システム,マニュアル化といった多くのテーマがあります。「知の表現」は組織内で創造的な活動を活発にするために,「組織の知」を創造するための重要なプロセスです。
移転と利用
共有化された「知」はアクセスのしくみと利用促進のしくみによって「移転」され組織内で「利用」されるようになります。組織内には様々な「知」が埋もれており,同様の知識を生み出すために労力が費やされています。「知」のマーケットを理解し,活性化させるプロセスです。
内在化
最後に,「知」は個人の行動を促進し新たな「知」の展開が期待できるようになります。知識は仕事に応用されることで教訓や経験となり,それが又,新たな知の創造につながります。

知識マネジメントの実践

知識マネジメントは,欧米で10年以上も前から議論されてきたコンセプトであり多くの興味深い事例と教訓があります。
当初の知識マネジメントは,薬品会社等で新薬の開発を効果的に行うために考案され,次第にコンサルティング会社等でも導入されてきました。
ヒューレット・パッカードの電子セールス・パートナー,コンサルティング会社の知識ベース,スカンジアのナビゲータ,ブリティシュ・ペトロリアルの仮想チームワーク等欧米の事例は無数にあります。
知識マネジメントは,組織の文化に影響されやすい理論です。知識は活用されなければ進化せず,他人に提供しても減ることのない究極の無限資産です。現時点で知識と利益率に明白な関係は立証されていないにしても,人々の知識を合わせた創造が組織を通じて社会をよりよくするのでなくては,なんのための利益でしょう。


知識マネジメント

組織変革

経理部の将来像

内部統制

知識ベースへ戻る